君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「え?」


「《あいつはな、アンタが思ってるよりもずっと、アンタが好きだよ。》」



髪の毛を掻きながら、私を見上げて言う。



「《……神弥がアンタから離れるなんてよっぽどだ。で?何でミカドってヤツのことを聞く?》」



八神 架琉の言葉に、綾香が説明すれば、八神 架琉は目を見開く。



「《樋口…ミカド?》」


「うん。ね、中野くんの知り合いの人に…」



綾香が八神 架琉を急かす。


と。



「《…居るよ。》」



綾香の腕をつかみ、俯く。


「《神弥の元カノの遠藤。》」


「「え…?」」



遠藤さんって…


神弥を置いてったとかいう――…



「【その遠藤が、まさか…】」


「《そう。遠藤…"帝"。》」
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