君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
俺の部屋でも言い合いは続いて。


勢いで花菜をベッドに向かって押してしまって、花菜はブチギレ。


キレると口が悪くなるところは母さんとそっくりで、昔から変わらない。



《ご飯よー。降りてきなさーい。》



言い合いがおさまると同時に、母さんからの声。


元気に答えて降りようとする花菜を捕まえて、耳元に唇を寄せる。



「【花菜は…その神弥が本当に好きなんかよ。】」



聞けば、花菜は顔を赤らめて違うと否定する。


……嘘つけ。


そんな真っ赤な顔して……好きじゃないわけないだろ。


再度聞いても否定するから…放してやれば、そそくさと逃げていく。


花菜が階段を全て降りきったのを確認すると、溜め息。



「【まさか花菜が…また男を好きになるなんて、な。】」
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