独占欲強めな副社長は、政略結婚で高嶺の花を娶りたい
「旅先では由莉奈の方が積極的だったと思ったのは、俺の自惚れ?」
「それは、旅先だったからです。あの場では、村岡由莉奈ではなく、ただの由莉奈だったから。……少なくとも私はそのつもりでした」
実際は知らなかっただけで、石垣島でも村岡物産の娘という呪縛から逃れられなかった。
抵抗の理由を悟ったのか、ゆっくりと想いを語る。
「俺が石垣島に行くのは、海が好きだからだけじゃない」
急な宣言になんだろうかと、しげしげと見つめる。
「さまざまなしがらみから逃れられ、素の自分になれるからだ」
海斗さんも、同じ……。
「私は、海斗さんの隣に立っても恥ない自立した女性になりたかった。だから変わりたくて、旅先では自分の気持ちに正直に」