独占欲強めな副社長は、政略結婚で高嶺の花を娶りたい

 連れて来られたのは、見るからに豪華な超高級マンション。
 海斗さんがここに暮らしているからと言われても、もう驚かない。

 40畳近くあるだろうか。広々としたリビングダイニング。そして荷物を置くように言われた部屋に足を踏み入れ、ギクリとする。

 そこは主寝室だろう。大きなベッドがあり、脇にナイトテーブルがあるだけの部屋。

「これだけ立派なマンションですもの、ゲストルームもありますよね? 私、そこをお借り出来ればそれで……」

 後退りする私に、無情な言葉がかけられる。

「人を泊めるのは初めてだからね。ここ以外にベッドはないんだ」

「それなら買ってきますので」

 踵を返し出て行こうとする私を、後ろから包み込むように捕らえ、行く手を阻む。

 ふんわりと鼻をくすぐる海斗さんの香りに、胸の奥がキューッと痛くなって困惑する。
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