独占欲強めな副社長は、政略結婚で高嶺の花を娶りたい

 店内は新たな来客に賑わい始め、我に返る。まだまだ見習いなのに、仕事に集中しなくちゃ。

 雑念を追い払い、ひとりの客に歩み寄る。

「こちらの練り切りは春の新作で、今人気ですよ」

 声をかけると振り返った人は首を傾げ、肩を竦める。とても大柄な人で髪はブロンドの短髪。瞳も薄いグレー。

〈なにをお探しですか?〉

 英語で話しかけると、ホッとした様子で〈和菓子はよくわからなくて〉と返され、こちらもホッとする。

 英語なら多少は話せる。

 どんなものを探しているのかなどの質問をした後、お勧めの品を案内すると数点お買い上げいただけた。

 最後は笑顔で〈とても助かったよ〉と店を出て行った。
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