ねえ、私を見て
「もう、いいわ!」

私は夫を押し離した。

「あなたが不倫しているのは、事実なんだから。もう別れましょう!」

「くらら。」

夫は私を抱き寄せた。

「ごめん。彼女とは別れるよ。もう二人きりで会ったりしない。だから、別れるなんて言わないでくれ。」

「いや、別れる!」

「別れない!!」

夫は怖い目で、私を見つめた。

「もうダメだ。くららを抱かないから、こういう事になるんだ。」

そう言って、キッチンの床に、押し倒された。

「何、するの!」

「ここでくららを抱く!」

私は夫を、睨んだ。

「抱いたって、何も変わらないわよ!」

「変る!!」

夫の手が、私の肌を這う。

「嫌だ!」

「嫌だじゃない!俺はくららの夫だ!君を抱く権利がある!」

私はその暴力的な愛に、屈するしかなかった。
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