ねえ、私を見て
「あの大学生の子、今もアルバイトで来てるの?」

「ん?」

こんな時に浮かぶのは、日奈人君の笑顔。

もう別れたというのに、なぜなんだろう。

「いや、くららは別れたって言ってたけど、相手は平気で仕事できるのかなと思って。大学生だろ?心のコントロール、難しいよな。」

夫は優しい。

私は、あの女の子の事を思いやる事ができない。

でも夫は、日奈人君の事を気遣っている。

その分だけ、大人なのかもしれない。

「あの子ね。卒論の為に、今休んでるのよ。」

「へえ。卒論か。どのくらい休むの?」

「2週間って言ってた。」

「卒論を2週間で?終わるのかな。」

「元々、文章書くの好きな子だから、割とスラスラ進むんじゃない?」
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