ねえ、私を見て
「よかったね、園子。」

「うん。今のうちに言って来るわ。」

「行ってらっしゃい。」

園子が傘を持ってオフィスを出て行った。

「そして私は、お弁当。」

今日のお弁当は、夫が作ってくれた。

あれ以来、夫はよく料理を作ってくれるようになった。

料理には興味持っていたけれど、なかなかきっかけがなくてと語っていたけれど、明らかに私の機嫌を取っているのは、手に取るように分かる。

私もそろそろ、夫との仲を修繕しないと。

今度こそ、私は夫とやり直すのだ。


その時だ。

オフィスの扉が急に開いた。

「園子?」

私は立ち上がって、ドアの方に向かった。

でもそこには、ずぶ濡れになった日奈人君が立っていた。
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