ねえ、私を見て
二人で裸になり、キスをした。

でも相馬君は、私を押し倒す事もなく、ベッドの上で足を組んでいた。

「……しないの?」

せっかくここまで来たのに、なんだか振られた気分だ。

「いえ。したい……です。」

私を抱くのを、我慢しているんだろうか。

「いいのよ。抱いて……」

そっと腕を引き、私達はベッドに横たわった。

「いいんですか?」

「うん。」

「結婚しているのに?」

私は枕に、顔を埋めた。

「私達夫婦ね。レスなのよ。」

「えっ……」

「だからSEXするのも、1年振り。ちょっと引いた?」

相馬君は、ううんと顔を横に振った。

「久しぶりなら、思い切り気持ち良くしてあげる。」

私と相馬君は、身体を合わせ、一つになった。

彼はとても優しくて、私を大事にしてくれてるのだと、身体で分かった。
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