ねえ、私を見て
日奈人君の真剣な瞳が、私の心を射抜いた。

「それとも、俺。男として、見られてないの?」

「そんな事……ない。」

「そうだよね。そうじゃなかったら、俺に抱かれないよね。」

悲しそうな日奈人君の笑顔。

でも、私はこの笑顔を、受け取っちゃあダメなんだ。

「日奈人君……あのね……」

「結婚してるから、付き合えないは無しだよ。」

髪を掻き上げる仕草が止まった。

「くららさん。俺を見て。」

そう言われる程に、日奈人君を見る事ができない。

「俺、旦那さんよりも頼りがいないかもしれないけど、くららさんを好きな気持ちなら、負けない。」

「日奈人君。」

「俺と付き合って。」

大きく息を吸った。

まさか、年下の男の子に、告白されるなんて。

「いいよね。」
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