ねえ、私を見て
それはそれで、寂しいような気がする。

「でも、本当に困った時は、言ってね。」

「うん。困ったら、くららさんに相談するよ。」

そして私達は、やっと笑顔になった。

「ねえ、カフェに寄らない?」

「いいね。」

商店街にあるカフェは、本格的な焙煎で有名だった。

「ここのお店のコーヒー、一回飲んでみたかったんだよね。」

日奈人君がワクワクしている。

「じゃあ、私が奢って……」

日奈人君が私の口に、手を当てた。

「俺が出すよ」

そう言って日奈人君は、ブレンドコーヒーを二つ頼んだ。

お金を出して貰うのが嫌なクセに、私にはお金を出すなんて。

本当の彼氏みたいな事、するじゃない。


そう言えば、夫と結婚してから、お金は全部私が出していた。
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