ねえ、私を見て
「車から出てきた?それだけで、この女の子だって、分かったの?」

「分かりますよ。元カノですから。」

「えっ!」

身体が震える。

あの女の子の正体は、日奈人君の元カノ?

「俺、知っているんです。彼女と旦那さん、付き合っています。」

「ウソッ!」

「本当です。旦那さん、不倫していますよ。」

愕然とした。

心にぽっかりと、穴が開いている。


香水の香り、車の助手席、日奈人君の元カノ。

それらのパーツが、一つになって、組み合わされていく。


「夫が、不倫?」

「くららさん。」

日奈人君が、私の手を握る。

「くららさんだけじゃなかったんですね。不倫していたの。」


私達夫婦はどうなっているんだろう。

お互い、不倫相手がいる?

そして子供を作ろうとしている?

その事実に、言葉が出てこなかった。
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