悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。
「なんで、言ってくんなかったの?」
「っ……!」
いじわるだったのはほんの数秒だけ。
「海凪との間には隠しごとなんてないと思ってたのに」
目を伏せて、無理して笑う表情にズキっと胸に痛みが走る。
「……ごめんなさい。言ってしまったら、すずちゃんも同じ思いをしないといけなくなるから」
「同じ思い?」
「校則のこともあって、最初は正直つらかった。誰かに見られたら、バレたら、すぐ退学、だし」
「うん」
「それを話すってことは、秘密を共有するってこと。誰にも言えなくて黙ってるのって、結構精神的にくるから……そんな思いをすずちゃんには味わってほしくなかったの」
すずちゃんにはいつも通り、元気で笑っていてほしくて。
「そう考えたら、言えなかった。
ずっと黙ってて、嘘ついて、ごめんね……」