悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。


「へえ、そう?
キスまでかー。あいつ、結構手早そうに見えるのにね」


それは偏見なのでは……。

目の前のパンケーキよりも、完全に今の話に夢中みたい。

友達相手とはいえ、こんな話するの、ほんとにはずかしい……。


「で、実際海凪はどうなの?」


「どうって?」


「漣のこと、すきなのかってこと」


ピタッとパンケーキを食べようとしたフォークがとまる。


「漣は好き好きオーラすごいけど、話聞いてる限り、海凪は結構押され気味っていうか、はずかしいって気持ちで、いっぱいいっぱいな感じ?」


告白受けたのも、好きだからってわけじゃなかったみたいだし、と。


さすが、よく分かってらっしゃる……。


正直なところ、漣くんへ気持ちが傾いているのは事実。


だって、昨日あの後も結局約束通り、いっぱいキスされてぎゅーされて。


嫌いだったり苦手な人からそんなことをされたら、すぐに突き飛ばして逃げ出してる。


でもむしろ胸がきゅうっとなって、それを受け入れて。

だから、意識しているのは本当。



でも、これがすきかって言われたら、分からない。

中学のときも、江川くん以外の男の子とは、ほとんど話してこなかった。


付き合って、抱きしめられて、キスされて。

ぜんぶ漣くんがはじめてで。


だからこそ、初めてだからドキドキしてるのか、漣くんが好きだから、なのか。


区別がつかないの。
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