切なくて…逢いたくて…涙
そして飛龍さんが

「最初は母さんが"いい子がいるから見に来て"
って言ってたんだ
でも…興味がなくてさあ
なかなか見に行かなかったんだ
でも何度も何度も言われて
どんないい子なんだろうって
少し興味を持ったんだ
だからあの日見に行ったんだ」

わざわざ私を見に来た訳⁇

「でも偶然千秋は俺の目の前で倒れたんだ
とっさに身体が動いてた
気がつくと医務室に連れて行ってたんだ」

あの時のフアフアした感じ
あの匂い…飛龍さんの優しさに
包まれてたんだ

「医務室に行く間千秋は…
俺の腕の中でお父さん…お母さんって
泣いてたんだ
何かあるのか…気になったんだ
それから目が離せなくなった
医務室に運んでから離れたくないと
思ったけど…
俺には仕事があったから
晴人に任せたんだ」

私…泣いてたんだ

「仕事が終わって医務室に行ったら
千秋は帰った後だった
だからその事を母さんに報告した
千秋が元気になって仕事に出てきたら
また会いに行こうと思ってたんだ
そしたら翌日には仕事をしてたから
驚いたよ
だけど思いの外…俺との噂が広まり
千秋が嫌な思いをしたんだよな」

どうしてそれを⁇

それは誰も知らないはず…









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