政略結婚の甘い条件~お見合い婚のはずが、御曹司に溺愛を注がれました~
「それいいね」
理仁の顔もパッと明るくなった。
「完成したら、レシピと一緒にもう一度見させてほしい」
「わかった。そうするね」
理仁に続いて菜摘も立ち上がる。
「じゃ、あとはよろしく」
理仁はエリカにそう言ってから、「行こう」と菜摘の肩を引き寄せた。
軽く頭を下げてからエリカと目が合う。彼女は微笑みこそ浮かべていたが、どことなく暗い顔に見えた。
コインパーキングに駐車していた車に乗り込み、理仁がエンジンをかける。
「仕事に付き合わせて悪かった。合間を見て来ようと思っていたんだけど立て込んでいてね」
「いえ。青山のお店は初めて行ったんですけど、カフェも併設されていていいですね」
雑誌で紹介されているのを見たことはあるが、今度ゆっくりケーキと一緒に堪能したい。