政略結婚の甘い条件~お見合い婚のはずが、御曹司に溺愛を注がれました~
「ケーキもおいしかったです」
ひと口だけだったのが少し残念だ。
「それはよかった」
「いつも新作はさっきのパティシエの方が考えるんですか?」
「彼女はチーフだけど、ほかのパティシエたちも新作はあげてくるよ。その中で厳選したものを全店展開していくんだ」
ミレーヌのケーキは定番以外に季節に合わせた商品を投入しているという。
「フランスで修業していたというのが彼女ですか?」
「よく知ってるね」
やはりそうだった。
「友達が出版社に勤めていてスイーツに詳しいので。あの方は社員じゃないんですか?」
なにか特別な待遇なのかもしれないと思ったのだ。
「社員だよ。どうして?」
「社長に対する話し方とはちょっと違ってたかなって」