政略結婚の甘い条件~お見合い婚のはずが、御曹司に溺愛を注がれました~
久城が肩をすくめておどける。
「ひとつ年上っていうけど、誕生日は数ヶ月しか違わないだろう?」
「ま、たしかに。それくらいで先輩風吹かせてもしょうがないか」
ふたりはハハッと笑い合った。とても仲がよさそうだ。
「で、こちらが例の菜摘さんだろう?」
いきなりふたりの興味が菜摘に向く。整った顔立ちのふたりに揃って見つめられ、ものすごく緊張する。
「佐々良菜摘です」
かしこまって頭を下げた。
(でも〝例の〟ってなんだろう)
友人だから菜摘の話がふたりの間で出ていてもおかしくはないけれど。
「そうかそうか、会えて光栄だよ。理仁が何年――」
「おい、一樹、余計なことは言うな」