政略結婚の甘い条件~お見合い婚のはずが、御曹司に溺愛を注がれました~
そこへ美代子が「お待たせしました」と帰宅した。ふたりが一緒にいるのを見て〝あら〟と、どことなく明るい表情になるのを見て、さらに決まりが悪い。
「もう少しゆっくり帰ってきた方がよろしかったでしょうか」
「そうだね、美代子さん」
あからさまにそう言わなくても!と焦っているのは菜摘だけ。美代子は「次回は気をつけますね。ふふふ」と意味深に笑い、理仁も「よろしく」と余裕だった。