政略結婚の甘い条件~お見合い婚のはずが、御曹司に溺愛を注がれました~
突然の誘いに菜摘がポカンとしたときだった。
「大変申し訳ありませんが、それはできかねます」
竹之内の後ろから、なんと理仁がやって来た。驚く竹之内の脇を通って菜摘の隣に立ったかと思ったら、彼女の肩を引き寄せる。流れるような華麗な仕草に見惚れているうちの出来事だった。
「理仁さん……」
あれから四日。もやもやしていたため、イチゴの世話を理由にずっと帰らずにいたから久しぶりだ。
「あの、あなたは……?」
まばたきを激しくさせた竹之内の目が理仁と菜摘の間を行き来する。
「菜摘の婚約者です」
「……婚約……者?」
理仁は胸もとから取り出した名刺を竹之内にスマートに差し出す。
竹之内も慌てて出して交換し……。