政略結婚の甘い条件~お見合い婚のはずが、御曹司に溺愛を注がれました~
「理仁さん、待って」
「なんで」
理仁は不満げに目を細めた。
「ケーキ選ばなくちゃ」
ふたりの結婚式のための大事なウエディングケーキなのだ。しっかりと味わって決めたい。
「俺よりケーキが優先?」
「そうじゃなくて」
どっちが優先もなにもない。
「それなら、そのケーキを全部ウエディングケーキに採用しよう」
「え!?」
いったいなにを血迷ったようなことを言っているのか。
「三つとも使うなら選ばなくてもいいだろう?」
理仁は名案でも思いついたような、それでいてちょっといたずらっ子のような顔をして笑う。