カラダから始まる政略結婚~一夜限りのはずが、若旦那と夫婦の契りを交わしました~


 落雷で打たれたような衝撃が走った。

 信じられない爆弾発言に思考が停止する。

 付き合って“いる”?過去の話ではなくて、現在進行形で?

 まさか、嘘だ。そんな素振りは一度も見せなかったし、ふたりで密会している様子もなかった。


「冗談はやめてください。私は、美冬さんよりも千里さんと出会って日が浅いですが、彼が誠実な方であると知っています。……たとえ、付き合っていたとしても、結婚の話が出たならば、けじめはつけるはずです。隠れて関係を続ける人だとは思えません」

「旦那に夢でも見ているんじゃない?そもそも、泥棒猫はあなたの方なのよ。千里は、私との結婚を親に反対されたから、仕方なく結婚式会場でたまたま見かけた振袖姿のあなたに目をつけて見合いを申し込んだだけ。所詮、あなたは私の“代わり”にすぎないわ」


 心臓が握り潰されたように痛い。

 千里さんは、ずっと美冬さんと愛し合っていたの?

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