旦那様、離婚はいつにしましょうか~御曹司と清く正しい契約結婚~
 でも、親友だと思っていたのは私だけで、彼女はあっさりと私の恋人を奪っていったのだ。


 ひどい裏切りに、今後は誰かを信じてはいけないと強く思った。

 それなのに……うっかりお酒に飲まれて本音をこぼした相手がよりによって相馬さんだったのだ。

 あぁ、大失態だ。

 私はしばしなにも言えなかった。


 契約結婚なんてありえないと思う一方で、あのふたりの結婚式に相馬さんと一緒に乗り込んだらみじめな思いをしなくて済むという甘い誘惑が頭の中でせめぎ合う。


「結婚したら、俺のマンションに住めばいい。家賃も光熱費もいらない。もちろん部屋は別に用意するし、生活も別。掃除や洗濯は当番制にしてもいいし、それぞれがやってもいい。なんならハウスキーパーを雇っても」


 どんどんいい条件を提示されて心が揺れる。

 いやいやいや、結婚だよ? 
 ありえないって。


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