旦那様、離婚はいつにしましょうか~御曹司と清く正しい契約結婚~
ストイックすぎて仕事では反発が出るケースもあるものの、それも彼の真面目さゆえだと私は知っているし。
非の打ちどころがない人ではあるけれど、契約って……。
「本気ですか?」
「あぁ。もし互いに好きな人ができたら離婚すればいい。結婚前にいろんな条件について話し合って、文書にしておこう。離婚届もあらかじめ書いておいてもいい」
婚姻届と離婚届を同時に書くの?
想定外もはなはだしい提案に、完全に固まった。
「ただし俺たちが契約結婚だということは誰にも秘密だ。信用していたヤツが裏切るなんてざらにあるから」
そう言われて、瞬時に紀子の顔を思い浮かべていた。
大学のゼミで仲良くなった彼女とは休日になるとよく一緒に買い物に繰り出し、隆二さんとの交際についても話を聞いてもらっていた。