旦那様、離婚はいつにしましょうか~御曹司と清く正しい契約結婚~
「あぁ、すみません。どうも私は他人を追い詰めるくせがある。これも経営コンサルタントに直したほうがいいと注意されているのに」


 素直に自分のよくないところを認める姿が意外だった。

 会議の様子では、自我が強くて他者からの指摘など受け付けないタイプかと思ったのに。


「相馬さんが謝らなくても……。ただ、できれば仲良くやりたいですよね」

「そうですね。気をつけます」


 部下の助言を聞き入れてくれる人なんだ。



 おそらくアメリカは日本よりずっと実力主義で、そこで成功を収めてきた彼はとんでもなく能力の高い人なのだろう。

 今までの実績や経験をもとに失敗を危惧(きぐ)しているものの、彼は決して私たちをバカにしているわけではないと伝わってきた。


「引き継ぎ、しますね」
「お願いします」


 それから私たちは一時間ほどかけて大まかな引き継ぎを済ませた。



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