旦那様、離婚はいつにしましょうか~御曹司と清く正しい契約結婚~
 自信満々に話す相馬さんが頼もしい。
 やはり、この人の下で働きたい。


「はい。それでは最後に謝罪します。たいした仕事もできないくせに、大口を叩いてすみませんでした」


 私が深く頭を下げると、彼は「七瀬?」と怪訝(けげん)な声を出す。


「なに謝ってるんだ。俺は七瀬のおかげで助かったんだぞ? 俺の発言は間違ってたけど、七瀬の謝罪も間違ってるな」


 顔を上げると彼はにこやかに微笑む。


「それに、七瀬は大活躍だ。チームを円滑(えんかつ)に動かす陰のドンだな」

「ドンって! 一気に老けた気がするのでやめてください」


 あははは、と声をあげて笑う彼は「頑張るか」と私に視線を合わせてうなずいた。



 それから部署に戻ると、相馬さんは熊沢さんから取り上げた資料を持ち、彼のデスクまで行った。

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