旦那様、離婚はいつにしましょうか~御曹司と清く正しい契約結婚~
 そんなことを考えながら、資料をバッグに放り込んで会社をあとにした。



 しびれるほど冷たい空気に目を丸くしながらリアンに駆け込むと、隆二さんは窓際の席でコーヒーを飲んでいる。


「お待たせ」
「うん」


 あれっ、なんかテンションが低くない?


「夕飯は食べないの?」


 ここは料理もおいしいのに。


「うん、いい」
「そっか。それじゃあ私もコーヒーにしようかな」


 マスターに注文を出すと、隆二さんは黙りこくってしまった。


「疲れてるの?」
「ちょっとね」


 ネクタイを少し緩める彼は、私のコーヒーが運ばれてきたのを機に、重い口を開く。


「里桜。別れよう」


 コーヒーに伸ばした手が止まった。

 今、別れようって言った?


「どう、して……」


 最近は互いに忙しくて会う回数も減っている。

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