旦那様、離婚はいつにしましょうか~御曹司と清く正しい契約結婚~
 自分でもなにを言っているんだろうとつっこみたい。

 でも、気持ちが離れているのはあなただけじゃないのよと虚勢を張りたかった。

 そして、私にだって言い寄って来る男のひとりやふたりいるのだと。


 私は隆二さん一筋だったのに。

 最近はデートもしていなかったけど、洋服を買えば次のデートに着ていこうと考えたり、おいしいレシピを知れば、彼に作ってあげようと思っていたりしたし……。


「嘘だろ?」


 眉をつり上げて怒りを示す隆二さんに幻滅した。

 自分はひどい仕打ちをしたくせして、私の心変わりは許さないってこと? 
 女をなんだと思ってるのよ!


「本当よ。結婚を前提に交際を申し込まれているの。あなたとは違って誠実な人よね」


 精いっぱいの嫌みを込めたが、すべて嘘なのでどんどんみじめになっていく。


「それじゃあ結婚式にそいつと一緒に出てくれよ」


< 58 / 74 >

この作品をシェア

pagetop