One s death -the last sword-
王になったらいい?
深く考え落ち込む俺の顔を数秒覗きこみ、レベッカは腕組みして軽いため息をついた。
「レディック様の顔は、それしかありませんけど」
一瞬、言葉を失った。
何を言ってるんだ、お前は。
こんな落ち込んだ時に、ボケかましてどうする。しかもボケか、それ。
「最初は、誰にも信じてもらえないかもしれません。だけど、証拠が必要なら証拠をつくればいい。王と民が団結して国をたてなおし、またあの頃のようなラ・サズリック王国にすればいい」
そう遠くもないのに、レベッカの声はとても遠くで聞こえた。
「レディック様には、それができる」
余裕を含んだその微笑みに、俺は静かに目をふせた。



「お腹すいてませんか、レディック様」
「ちょっとだけ。軽いものならいけるかも」
店が立ち並び、人が行き交う通りを歩いていく。
カスクライ王国よりは少々少ない気もするが、サラザレット王国もなかなかの賑わいだった。
多分、この通りをまっすぐ行き、緩やかな坂道を上っていけば、王城に着くのだろう。
「この通りをまっすぐ行って、王城の裏側にまわりパーソン王国との国境近くで馬車にのったら、すぐにラ・サズリック王国に着くはずです」
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