黙って俺に守られてろ~クールな彼は過剰な庇護欲を隠しきれない~
 そう思っていると、背後から声がした。

「時間ぴったりだな」

 振り向くと、そこには伊尾さんが立っていた。

「あ、伊尾さん」
「行こう」

 伊尾さんは私の背中に手をそえる。
 伊尾さんにうながされ、足を進めながらたずねた。

「あ、あの。私に会わせたい人って……」
「会えばわかる」

 私は戸惑いながら店内に入る。
 そこは室内なのに大きな窓から光がさして、とても居心地のいい空間だった。

 そして窓際の席に、ふたりの女性が座っていた。
 ひとりは私と同年代。そしてもうひとりは彼女の母親だろうか。
 
 ドアの開いた音で気付いたのか、若い方の女性が店内に入ってきた私たちを見て立ち上がる。
 
 その人の姿に、私は息を飲んだ。
 
 彼女を見るのは四年振りだ。
 記憶の中の彼女より、少しふっくらしたかもしれない。けれど、あの頃より何倍も幸せそうに見える。

「美緒」

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