最後の一夜が授けた奇跡
「あったかい・・・」
「あぁ。」
赤ちゃんに触れながら私の瞳から次々に涙があふれる。

律樹はそんな私の涙を拭いながら、微笑んでいる。

「こんなにちっさいのにさ、ちゃんと生きてる。」
「うん・・・」
「かわいいよなー」
「うん」

小さな小さな手に触れる。

あったかい・・・

「指長いよなー俺に似てるのかな?鼻は季里だよなー。輪郭は俺かな?」
嬉しそうに赤ちゃんを見つめる律樹。
「うん・・・」
この子がお腹の中にいたのかと思うと不思議でならない。
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