【完】囚われた水槽館~三人の御曹司からの甘美な誘愛~
朔夜さんが言葉にしてくれた未来、本当私の手の中に落ちてくれば良いのに。 けれどいつだって落とし穴ばかり。
私の人生。大切な物を見つけたかと思えば、いつも手放さなくてはならない出来事ばかり襲ってくる。 どこかで予感はしていた。
ただそこにあなたがいて、私がいるだけで救われるような感覚。 陽だまりの様な優しさに、いつまでも触れていたかった。
メイクも髪も朔夜さんが綺麗にしてくれて、朔夜さんが用意してくれた洋服を着る。
はっきりとしたブルーのセーターは、朔夜さんが経営するアパレルブランドの新作の物らしい。
高級な物ではないけれど、まりあによく似合うと彼は言ってくれた。 この人とならばどこまでも一緒に行ける。そう信じていた期待の気持ちだって容易く奪われていくのだ。
家を出ようとした時丁度インターホンが鳴る。
カメラを覗き込んだ朔夜さんの横顔がほんの少し強張ったから、嫌な予感がしたんだ。 そこから流れて来る柔らかい声は聞き覚えがあった。
「おう、どうした?」
「どうしたじゃない。そこにまりあが居るのは分かっている。
全く出張を1日早く切り上げたと思ったら、これだ。」
「何の事やら」