【完】囚われた水槽館~三人の御曹司からの甘美な誘愛~
「家に中々帰れなくて悪いな。
春太さんが亡くなってから、色々と忙しくて」
「いえ、それは別に。」
「フンッ。まあ、君にとったら俺が家に居ない方が好都合だろうが、勝手に抜け出そうものならばどうなるか分かっているだろうな」
「そんな事しようとしていません…!
それより智樹さんすごく顔色が悪い…。疲れているんじゃないですか?」
さっきは月の光を浴びて気が付かなかったけれど、近くで見ると顔は真っ青だった。
祖父の代わりに横屋敷家の当主としてやらねばならない事があるのは想像も着いた。
「余計なお世話だと言っているだろう。 この家にばかり居て、君の辛気臭い顔ばかり見ているのも気が詰まる。」
「でも本当に顔色が…!お風呂に入って温まった方がいいです…!」
「なら一緒に入るか?」
濡れた手で手首を掴まれる。
口元は小馬鹿にしていた様に笑っていたけれど、目は全然笑ってはいなかった。
そんな事はどうでも良かったけれど、私の手首を掴んだ智樹さんの手は驚く程熱かった。
「智樹さん…、熱があります!」