転生令嬢はご隠居生活を送りたい! 王太子殿下との婚約はご遠慮させていただきたく
「かくれんぼが得意?」
「うん。かくれんぼすると、誰も気づかないの。すぐ前にいるのにねぇ」
いきなり何を言い出すのかと思っていたらしく、彼は怪訝な顔になる。
(……本当はあまり好ましくないんだけど、この際しかたないわよね)
立場は公爵令嬢でも、徹底的に存在感を消したら、モブ的にその他大勢の一人として生きていくことも可能じゃないかと思っていた。
そのため、身に着けたスキルについては、隠しておくつもりでいたけれど……まあ、あとのことは、帰ってから考えることにしよう。無事に帰れるかどうかもわからないのだし。
「あっち見て」
アイリーシャの指が向いた方向に、彼の目が向く。そして、彼の注意がこちらに戻ってくる前に、こそりと立ち上がり、壁に密着してスキルを発動した。
「……あれ?」
すぐ側にいるはずのアイリーシャが、どこにも見えないらしい。実際のところは、壁にぺたりと張りついて、できるだけ小さくなっているだけだ。
「……お兄さんも見えなくなってる?」
「うん、君、どこにいるの」
「うん。かくれんぼすると、誰も気づかないの。すぐ前にいるのにねぇ」
いきなり何を言い出すのかと思っていたらしく、彼は怪訝な顔になる。
(……本当はあまり好ましくないんだけど、この際しかたないわよね)
立場は公爵令嬢でも、徹底的に存在感を消したら、モブ的にその他大勢の一人として生きていくことも可能じゃないかと思っていた。
そのため、身に着けたスキルについては、隠しておくつもりでいたけれど……まあ、あとのことは、帰ってから考えることにしよう。無事に帰れるかどうかもわからないのだし。
「あっち見て」
アイリーシャの指が向いた方向に、彼の目が向く。そして、彼の注意がこちらに戻ってくる前に、こそりと立ち上がり、壁に密着してスキルを発動した。
「……あれ?」
すぐ側にいるはずのアイリーシャが、どこにも見えないらしい。実際のところは、壁にぺたりと張りついて、できるだけ小さくなっているだけだ。
「……お兄さんも見えなくなってる?」
「うん、君、どこにいるの」