転生令嬢はご隠居生活を送りたい! 王太子殿下との婚約はご遠慮させていただきたく
(やっぱり、面倒なことになった……!)
「そのように大きな声を出さずとも! 娘が怯えているではないか!」
肩を跳ね上げた仕草を、父はいいように解釈してくれたらしい。父の声も同じくらい大きかったけれど。
「……失礼しました。では、魔力の許容量と、属性だけをはからせてください。その結果を陛下にお知らせして、対応を決めさせていただきますので」
父の胸に顔を埋めたまま、アイリーシャはますます小さくなった。国王のところに話を持って行って、そこで協議するって、どれだけ大ごとなのだ。
「アイリーシャ嬢、右手を出していただけますか」
また泣かれるのを恐れたらしく、今度はこわごわと頼まれる。父の顔を見上げたら、父はうんとうなずいた。
左手は用心深く父に搦めたまま、右手を差し出す。
ミカルが取り出したのは、小さく平たい、水晶のような透明の円盤だった。アイリーシャの手のひらくらいの大きさだ。
なんだろうと思っていると、表情だけで察したらしいミカルは、わずかに口の端を上げた。
「これ? これは、私が発明したもので、持っている属性に色が変わるんですよ。面白いでしょう」
「そのように大きな声を出さずとも! 娘が怯えているではないか!」
肩を跳ね上げた仕草を、父はいいように解釈してくれたらしい。父の声も同じくらい大きかったけれど。
「……失礼しました。では、魔力の許容量と、属性だけをはからせてください。その結果を陛下にお知らせして、対応を決めさせていただきますので」
父の胸に顔を埋めたまま、アイリーシャはますます小さくなった。国王のところに話を持って行って、そこで協議するって、どれだけ大ごとなのだ。
「アイリーシャ嬢、右手を出していただけますか」
また泣かれるのを恐れたらしく、今度はこわごわと頼まれる。父の顔を見上げたら、父はうんとうなずいた。
左手は用心深く父に搦めたまま、右手を差し出す。
ミカルが取り出したのは、小さく平たい、水晶のような透明の円盤だった。アイリーシャの手のひらくらいの大きさだ。
なんだろうと思っていると、表情だけで察したらしいミカルは、わずかに口の端を上げた。
「これ? これは、私が発明したもので、持っている属性に色が変わるんですよ。面白いでしょう」