オレンジ色のお姫様



何も気付いてない波多野さんは「おはよ、妃」と。

私はそれに「おはようございます...」と返すと、また陰口が聞こえ始めた


「また波多野さんと話してるよ」

「鳴海さんに申し訳ないとか思わないのかな?」


挨拶の、何がダメなの...


すると、パチン、と少し遠くにいた鳴海さんと目が合った

いつもなら、「妃おはよう!」と明るく声をかけてくれる


けど




鳴海さんの視線は直ぐに逸らされた





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