オレンジ色のお姫様



と。鳴海さんの声


「...鳴海さん」


鳴海さんは少し離れたところで、今の高校のジャージらしきものを来ていた

まだ、陸上やってたんだ...


「...陸上、まだ続けてるんですね」

「この前、引退しちゃったけどね」


鳴海さんはそう言って、「隣いい?」と聞いてきた

頷くと、すとん、と隣に腰を下ろしてきて


「あの、...ごめ「ごめん」


あの時はごめんなさい、という意味を込めて謝ろうとすると、私の声を遮って鳴海さんがそう言った



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