腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
「先生、すみません。
こんな形で、ご挨拶することになってしまって。
もっと早くに挨拶に伺うべきでした。
……でも、俺に光を守らせてください」

「……賢人、2人は付き合っていたのか？」

「……はい。
俺にはずっと光だけです」

「光？ 何で言わなかったんだ？」

「え、いや、あの……」

「光は悪くありません。
ただ……ちょっと鈍感なだけです」

「……そうか。
それは賢人……悪かったね。
この子の天真爛漫で鈍感なところは理解していたつもりだったんだが……」

「え、ちょっと！
お父さんひどい！」

「光、最初から知っていたら、こんな事になっていなかった。そう思わないか？
少なくとも、父さんも母さんも見合いを勧めるようなことはしなかった。
光がしていた事は、賢人の心を傷つけることだ。わかるかい？
私達も、知らずに彼を傷つけた事になる」

「いえ！ そんな事はありません。
確かに、見合いの話を聞いて、いい気はしませんでした。
でも、ちゃんと挨拶にも伺っていなかった俺が悪いんです。
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