腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
「……真理子おば様、私、少し賢人と話してみます。私にとっては……賢人の気持ちが一番大事なんです。
2人で、考えさせてください」

「……光ちゃん……。
そうね。わかったわ。
でもね、この子ちょっと偏屈だけど、呆れて捨てたりしないでね?」

「な、何仰るんですか!
そんなわけありませんよ〜」

母さん!
縁起でもないこと言わないでくれ。
やっとプロポーズのOKもらったんだぞ!

「光? 斎の午後からの予定はどうなってる?」

「え? えーと……上海の申百貨店とリモート会議です。さっき作っていた資料の。
その後、一件アポイントがあります。
夜は……会食は入っていません。
美央おば様とお食事に行かれるはずなので」

「そう。じゃ斎に中森を回すわ。
光は午後休にしなさい。
有給、全く使ってないでしょう?
今日は賢人くんが帰ってるんだから、この後、ちゃんと話し合いなさい」

「え? いいの? そんなこと勝手にして」

「中森にもチャンスよ。
彼、入社と同時に北京語を学び始めて、試したくてウズウズしてるの。
フフフ、仕事はちゃんと教えたし。
それに、斎がフォロー出来るわよ。
あなたは今自分がすべき事をしなさい」

「…はい」
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