腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
叔母の愛先生(私の幼稚園の先生だった)の結婚式は今でも記憶に残っている。

長いバージンロードをおじいちゃんと愛先生がゆっくり歩いてきた。

愛先生は背が高くて手足が長い、とても綺麗な自慢の叔母だった。

ベールを被って前だけをしっかり見て歩く愛先生は、本当に綺麗だった。

きっと、歩いて行く先で待つ蓮おじさんしか目に入ってなかったんだと思う。

結婚式って、愛し合う2人が神様の前誓い合い、祝福されることなんだ、と幼いながらに感じるものがあった。

それに、ちょうど初恋の理人くんに出会ったところだったから、いつか自分も……と憧れを持った。
私がここで結婚式を挙げる時にバージンロードの先にいるのは理人くんであって欲しい、なんて思ったんだっけ。

それは懐かしい思い出。


事務局の前にいる2人は申込みを済ませたところだったようだ。

「あれ?
ひょっとして、光ちゃん?」

え?
……うそ……
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