腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
「それにしても、早くないか?
寝たの2時前だったよな」

「変な夢見たの。
いやーな夢。
真っ黒な男が私の右腕に重たい石を並べて積み上げていくの」

「なんだそれ?」

「んもうっ! 賢人よ。
アンタが私を抱き枕にして押し潰すから。
だから変な夢を見たの。しばらく右半身が痺れたままだったんだからね」

「あぁ。そりゃ悪かった。
押し潰すつもりはなかった。
けど、光、フニフニだからな。
寮にある抱き枕よりずっと抱き心地いいんだ」

「フ、フニフニ⁉︎
ちょっと! 失礼なんじゃない⁉︎」

確かに鍛えてないからね。
ちょっとお腹も弛んでる? かもしれないけど……。

「そ、そんなに太ってないわよ……ね?
え? 私、太った⁇」

「……いや、太ってないよ」

「……ジムに行こうかしら。
そうよね。25歳過ぎたら一気におばさん化するって言うもんね……」 

「やめてくれ。
鍛えたら抱き心地悪くなるだろ。
女の子は柔らかい方がいい」

女の子って歳でもなくなってきたんだけどなぁ……。
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