腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
「でも、運動不足なのは事実よね。
最近はフットサルも参加できてないし」

社長秘書の私は、接待にもお供する。
そもそも、定時に帰れたためしがない。 
この頃、出張同行がまた増えているし。

大学時代のインカレサークルのメンバーで、卒後もそのまま続けているフットサルサークルにも、最近は中々参加出来ないのだ。

店舗や広報の時はまだ時間に余裕があったんだけどね。

「……そんなの、行かなくていいだろ?
運動ならそこそこやってるじゃないか。
昨日だって……結構ハードだったろ?」

ニヤニヤしながら意味ありげな視線を向けてくる。

「なっ、なに言ってんの……」

「アレだって、スポーツみたいなものだと思うけど?
なんなら、もっと頻繁にってのは無理でも、回数増やして協力してやってもいいぜ。
もうちょっと早くベッドにはいればさぁ……」

「バ、バカーッ!!
朝っぱらから変なこと言わないでよね!
慎みなさい!」

「……うわ。
それ、坂上先生まんまだ……。
言葉遣いまで遺伝するの?
そっちこそ朝っぱらからやめろよ。
萎えるじゃん」

「じゃん、はやめなさい。
もう25になるのよ?
ちゃんとした言葉遣いをしなさい」

「……はーい」
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