私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
「わかってるって。でも、この美貌だからさあ、女の子から声をかけられても責めないでよ」
ホント、残念な美形。
彼の返答に乾いた笑いを浮かべつつ、琥珀くんに目をやった。
「琥珀くん、隼人が何か悪さしたら猫パンチしていいからね」
「へーい。おいらに任せてよ」
琥珀くんが猫パンチのポーズをすると、隼人は「まだ俺は何もしてないって」と逃げ出した。
『まだ』って……何かする気満々じゃないのよ。
逃げた隼人の後ろ姿を睨みつけていたら、尊が私の首に何かをつけた。
「これをつけていてください」
それは、彼が片時も離さず身につけているネックレス。
中央に虹色に光る石が付いていてとても綺麗だ。
今も私の胸元でキラキラ輝いている。
「……でも、これは尊のお父さんがくれたものではないの?」
ネックレスをつけられて戸惑いを隠せなかった。
尊の話によれば、このネックレスは彼の家に代々伝わる家宝で、魔除けらしい。
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