私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
「尊が大袈裟に包帯巻いただけだよ。痛みはないし、安心して」
「本当に?」
春乃がなかなか信じないのでニコッと笑った。
「うん、本当。嘘だと思うなら思い切り掴んでもいいよ」
その私の言葉に彼女はホッとした顔になる。
「そんな掴まないよ。でも、本当によかった」
きっと昨日は私のことを気にしてよく眠れなかったに違いない。
それから教室に入り、渡辺先生がやってきて私を見てにっこりと微笑んだ。
「水瀬さん、元気そうですね。安心しましたよ」
先生、もう私の名前覚えてるんだ。
有能な先生はこういうところが違うわね。
感心しちゃう。
「はい。ご心配おかけしました」
私も微笑み返し、その後授業が始まった。
「みんなもし外国へ行くことがあったら、こんな風にリンゴジュースを頼んではいけない。I am an apple juice.日本語で『私はリンゴジュースです』という言い回しは普通だが、英語だと『君はリンゴジュースなのか?』と聞き返されるから注意するように」
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