私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
断られるかもしれないが、何かしなければみんな死んでしまう。
固唾を飲んで煌の返事を待つと、彼は私の胸元にある石に目を向けた。
「だが、その石があってはすぐに吸えない」
話にのって来た。
このまま取り引きを進めよう。
「わかったわ。この石のネックレスは外す」
ネックレスを取って煌に差し出すが、彼はすぐに受け取らず近くにいた紅玉くんに目を向けた。
「紅玉、お前が持っていろ」
多分、煌はこの石に触れたくないのだろう。
この石は邪悪な者に反応する。
「はい」
従順に返事をして私に近づく紅玉くんにネックレスを預けると、声を潜めた。
「出来たらでいい。このネックレスをあの黒服の人に渡して」
映像に映る尊にチラッと目をやってお願いすると、紅玉くんは私の目をじっと見た。
煌がいるから返事はしなかったけど、その目は「わかった」と言っている。
煌にバレたら紅玉くんだってただではすまない。
だから、絶対に渡してとは言えなかった。
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