私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
甘い痺れに襲われ、つい声が出た。
「あ……ん」
「お仕置きなのに、感じていては意味がないですね」
クスッと尊が笑ったその時、バンッと勢いよくドアが開いて、頬に傷がある着物姿の少年が入って来た。
「みーこーとー、朝食出来た……って、あっ、お楽しみ中だった?」
少年の登場にポカンとしていたら、尊が私から離れた。
「治療です。今終わったところですよ。すぐに行くと皆さんに伝えてください」
尊の言葉に頷き、少年は部屋を出て行く。
「へーい」
あの子は誰だろう?
「今の男の子、誰?」
私の着替えの準備をしている尊に問うと、彼はうっすら口角を上げた。
「あなたが昨日助けた猫の妖です。名前は琥珀」
私が助けた……あっ!
「あの猫、妖だったんだ。元気になってよかった」
尊の言い方が気になるも、気にせず喜ぶ私。
すると、彼が私をギロッと睨んだ。
「元気になってよかった……じゃありません!治癒の術は使うなとあれほど言ったでしょう!」
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