HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
「じゃあな…葵」

「うん」

俺はホテルの正面玄関まで葵を見送った。
葵はタクシーへと乗り込み、俺に手を振って家路を急いだ。
復縁を果たした葵との別れに寂しさを抱きながら、タクシーのテールランプが見えなくなるまで手を振った。

「宇佐美社長」

俺が踵を返すと目の前には再び四宮先生の姿。隣には、伊集院院長のご子息・伊集院和寿(イジュウインカズ)先生の姿もあった。

「もうすぐお見合いだと言うのに…宇佐美社長…我々に非常にマズい現場を見られたんじゃないんですか?」

「いや…」

確かに俺は二人に凄くマズいところを見られてしまった。

「まぁ、人の色恋沙汰に首を突っ込むのは私の趣味ではないので、見なかったコトにします。行こうか?伊集院先生」

「はい…」
「じゃ私達もこれで」

二人は同じタクシーに乗り込んで行った。

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