HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
俺は葵の元に戻った。

テーブルにはメインディッシュの肉料理が運ばれていた。
「お帰り…先に食べてるけど…良かった?」

「あぁ」
俺は椅子に腰を下ろした。

「・・・

「どなた?」

「あ…四宮先生」

「あ…知ってる…高木院長の知り合いね‥今度の挙式披露宴の招待者リストに名前があったわ…」

「・・・挙式披露宴に来るのか…じゃまた会うかもしれないな」

「そうね」

「さてと肉食って…また頑張るぞ…」
「えっ?」

葵が絶句する。

「何、考えてんだ?俺が仕事を頑張ると言ったんだ…何?このまま、お泊りするのか?可愛い娘を放って…」

「私は別に…」

「俺もお前とこのまま朝まで過ごしたいけど…莉緒の為に我慢する…」

そう言って、俺は一口サイズに切り分けた牛フィレ肉を口に運んだ。
葵も牛フィレを口に運んだ。
柔らかい食感とバルサミコ酢の酸味が口の中に広がった。

「今度は三人で美味いモノ食べような…でも、莉緒のスキなモノにしないとな」

「じゃ回転寿司になるわね…」


「回転寿司??ネタは新鮮なのか?」
「新鮮だと思うけど…」

「もう少し高級なモノを食わせろよ…」

「私の収入だけでは無理よ…」

「そっか…それを言われると胸が痛む」

俺の胸は再び罪悪感でチクチクと痛み出した。




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