HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
「でも、『ジュテーム』の顧問弁護士は確か…設楽さんのご子息だと訊いた」
「養子になったんです。今は久保ではなく、設楽瓜生(シタラウリュウ)です。宇佐美社長」
「養子って…」
葵のうるさい兄貴が出て来ないなぁと安心していたのもつかの間。
こんな形で、再び俺の前に瓜生さんが現れるなんて。
「養父に見舞いですか?」
「あぁ」
「リハビリで疲れた様子なので、今日は勘弁してくれますか?」
「そうか…じゃこれを」
柏原が手に持っていた見舞い品として購入したフルーツの盛り合わせカゴを瓜生さんに渡した。
「ありがとう御座います…」
「葵と復縁し、娘の莉緒にも会ったようですね…」
「あぁ」
「・・・でも、今更ですね。
葵も何を考えてるのか…俺は貴方が葵にしたコトは許せない。よって、この結婚には異議を唱えます。宇佐美社長」
―――四年前は俺と葵だけの問題だったが、今は違う。
俺と葵の間には莉緒が居る。
「異議を唱えると言われても…莉緒が居る…莉緒は俺の娘だ」
「でも、どうせ貴方は又葵のコト捨てるでしょ?四年前と同じように…」
「設楽さん…それには」
隣で訊いていた柏原が口を挟んだ。
「柏原…お前は黙っておけ」
「しかし、社長…」
「ではまた…宇佐美社長…」
終始、俺に鋭い眼差しを向けて、瓜生さんは去って行った。
「養子になったんです。今は久保ではなく、設楽瓜生(シタラウリュウ)です。宇佐美社長」
「養子って…」
葵のうるさい兄貴が出て来ないなぁと安心していたのもつかの間。
こんな形で、再び俺の前に瓜生さんが現れるなんて。
「養父に見舞いですか?」
「あぁ」
「リハビリで疲れた様子なので、今日は勘弁してくれますか?」
「そうか…じゃこれを」
柏原が手に持っていた見舞い品として購入したフルーツの盛り合わせカゴを瓜生さんに渡した。
「ありがとう御座います…」
「葵と復縁し、娘の莉緒にも会ったようですね…」
「あぁ」
「・・・でも、今更ですね。
葵も何を考えてるのか…俺は貴方が葵にしたコトは許せない。よって、この結婚には異議を唱えます。宇佐美社長」
―――四年前は俺と葵だけの問題だったが、今は違う。
俺と葵の間には莉緒が居る。
「異議を唱えると言われても…莉緒が居る…莉緒は俺の娘だ」
「でも、どうせ貴方は又葵のコト捨てるでしょ?四年前と同じように…」
「設楽さん…それには」
隣で訊いていた柏原が口を挟んだ。
「柏原…お前は黙っておけ」
「しかし、社長…」
「ではまた…宇佐美社長…」
終始、俺に鋭い眼差しを向けて、瓜生さんは去って行った。