HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
「宇佐美さん、聞こえてますか?宇佐美さん!!」

四宮先生も父に叫び、心臓マッサージを繰り返したが、タイムリミットを超えたのか、彼の手を止まった。

「これ以上は無理です…宇佐美社長」

四宮先生は額の汗を拭いながら、左腕に着けた高級腕時計を覗き込み、時間を確かめた。

そして、俺に父の臨終時間を伝える。


植物状態だった父は意識も回復しないまま、息を引き取った。




糸の切れた操り人形のようにその場にカラダを崩す。


「宇佐美社長…」

「社長…」

俺達の元に戻って来た柏原が俺に手を差し延べる。

「早く死んで欲しいと願っていたはずなのに…俺は四宮先生の姿を見て…自分の思いを恥じた…」

「社長…」

「・・・どうしてかわからない…」

「・・・貴方にとってはたった一人の家族だった人ですから…それに社長は秋斗様にずっと認められたいと努力を続けられた。認められたいと言う思いは愛されたいの意味」

「柏原…俺は…」


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